トツドル!

ファンサイトが出来ていました

翌日のHKシスターズの控え室で広峰さん…基、広峰マネージャーが言った。
「昨日は偶然に唯さんのバイト先で偶然に唯さんの持ち場で機転を利かしたので混乱しなくて良かったですが…今後は気をつけてくださいね」
やはり大目玉を食らった。
「「ごめんなさい」」
二人とも平謝りです。
「責任を取るのは私達大人ですが、やりすぎはイケマセン。ほら見てください、あの未発表曲のコトで盛り上がっていますよ」
と、パソコン画面を見せた。
どーやら早くもHKシスターズの裏サイトがあるらしい。そこには色々とトーク形式であれやこれと書かれている。
「うん? この写真の人…」
「知り合い?芽衣ちゃん」
間違いなく私のヲタ歴史を知っているアノお方だ。
「まぁー、ちょいとだけ」
「アイドルをしているとたまに知り合いが見えるけど特別な扱いは御法度だからね」
香織さんが優しく言った。
「まぁー、しかしながらまだライブがないHKシスターズにとってはありがたいことです。今の時代、ちょっとしたきっかけで広まりますからね」
広峰マネージャーは簡単にキーボードを叩く。
「ところでHKシスターズのファンページがあるのですか? 」
「ファンページ? 」
「今朝見つけたので一応の報告を。広峰マネージャーが運営か許可を出しているのならそれで構いませんが」
淡々と。私はスマホから検索していると…ありました。それもかなり詳しい。
「この写真はどう撮ったのかな? かなり近い距離」
アノお方でも無理。
「本当だね。写真アングルも際どいね」
「うん。男性視線な感じを感じる」
広峰マネージャーが口を挟む。
「…お二人がイヤならサイト管理人に伝えますが? 」
「そ、そんなことないです。反対に私達のことを早く知ってもらえて嬉しいぐらいです。」
「あら、芽衣ちゃんから嬉しいなんて」
「じゃあ、香織さんは嬉しくないんですか? 」
「コレでもかな? 」
香織さんのスマホ画面を見た。一見、普通のピンナップだが…写真をタップしたら私が前屈みになっている写真が!
「な、なんなのー! この写真! 」
「『本日のベスト』コーナーよ」
香織さんが嬉しそうに顔がにやけていた。
翌日のお昼休みに改めて唯センパイに例のサイトを見せた。
「もうファンサイトがあるんですね! 二人ともやりましたね」
唯センパイは素直に喜んでくれた。
「でも唯さん、芽衣ちゃんはまだ自分だと把握していないんですよ」
た、確かにまだ把握していない。改めて見れば見るほど画面に映ってるのが自分だとは思えない。
「まぁ、気持ちは分かります。ある日突然にサイトにアップされたら戸惑いますから」
「そうかぁ。芽衣ちゃん、4月までは私の追っかけだったから」
「え? そうなんですか? 」
「え…まぁ…」
香織さんは意外に口が軽い。
「唯さんだけに教えますが芽衣ちゃん、私の完コピ動画までしていたんですよ」
「か、香織さん、言わないでくださいよぉー」
「だからあの日は合わせられたんですね」
「あ、あれは香織さんが無理矢理…」
香織さんが笑う。
「芽衣さん、こうしてサイトから見ると香織さんに劣らず可愛いですよ」
唯センパイは本当に優しいです。
ぽっと出てきた私なんかまだまだなのに。
「ですが、このサービスは男性視線を感じますね。管理人、結構身近な人も」
唯センパイもまたあのサービスに指差した。
もおぉ。あのサービス、結構目に入るんだぁ。
なんか嫌だなぁ。
「でも私達、まだ活動らしいことはないから余程のファンじゃないとコレだけの写真は無理かも」
「そうね。私達のスケジュールを知ってしかもこの写真が撮れる人物…」
三人ともある人物の顔が浮かぶ。
「「「ま、まさかねー」」」
苦笑い。
「まぁ、それだけ私達が見られているってことですよね、香織さん」
「そうね、芽衣ちゃん。どんどんこれから広がるんだね」
「はい! 」
歯切れ良く笑顔で返事をした。(続く)

投稿者:

創作人 Wordpress

小説と詩を書いています。 「月の詩」シリーズをAmazonにて販売&配信中です。

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